社長のひとり言2010年

第39回 『 家電製品よ、永遠(とわ)に 』

わたくし事ではありますが、先日、自宅で10年間活躍した洗濯機がとうとう壊れてしまい買い替える事となりました。早速近くの家電量販店に行って品定めをしていると店長の方から『ドラム式』いいですよ・・・という話しが出て説明を受けているうちに、すっかり洗脳されてしまい多少予算オーバーでしたが『ドラム式洗濯機』・・・購入しちゃいました!

さて、さて、すぐに配達してくれるものと思っていたのですが意外にも配送が、順番待ちの様子で、2・3日かかる・・とのことでした。子供のいる我が家としては、2・3日も洗濯が出来ないのは死活問題です。さらに話を聞くと、どうやらトラックを無料で貸してくれる様で、自分たちで持ち帰って設置すれば、その日から洗濯は可能であることがわかりました。 取付工賃もうくのでこれは一石二鳥とばかりに自分たちで持ち帰ることにしました。
トラックの荷台に載せるところまでは家電店の方でやってもらい、いざ自宅へ
出発!(と、ここまでは良かったのですがー)
自宅に着いて、さぁ洗濯機を運ぼう・・・となった時、その洗濯機は、びくとも動かないのです。
ダンボールの箱に目をやると『総重量97㎏』と書いてあるではありませんか!!(汗)

とにかく家の中に入れる為にトラックから降ろさなければなりません。
こんな時に限って雨も降り始め手がすべります。子供の手を借りて家族総動員でなんとかトラックから降ろしましたが体中あざだらけ・・・となってしまいました。
トラックを返しに家電店に戻り、店長に『あんなに重たいのなら初めに言ってよ💢』と言うと
『あっそうでした・・・?』 とそれだけ
それ以上は話もしませんでしたが物を売る商売ならもう少しお客の立場になって
アドバイスをするのが本当のサービスではないでしょうか?
安くするだけがサービスではないと思うのですが・・・
(ちなみにその洗濯機、店頭表示価格から1円も引いてくれませんでした)
もう二度とその店では買い物はしないつもりです・・・

でも、その事があって私の設計業務に少し反映させた事があります(七転ハ起です!)
今までは深く考えてこなかったのですが冷蔵庫や洗濯機を設置する為の(運ぶ為の) 動線を多少広くとる事をプランに取り入れました。
ユニットバスやシステムキッチンは取り替える事は、そうそうないのですが今回の私の様に冷蔵庫や洗濯機は10年に1度くらいの割り合いで買い替えます。10年たてば家電製品の形状も大きさも重さ変化しますので、それに対応できるスペースを確保しておく必要があると考えます。
2世帯住宅や2階に水廻りがある時は特にその設置動線について考えるようにしています。
例えば階段を直線的なものとし、その幅を広めにとる…などです。
(今、設計中のN様・・・どうですか?知らなかったでしょう♡
そういえば我が家の冷蔵庫は12年使っています。
そろそろやばいかも・・・。 また痛い出費が~
あ、でも次は業者に運んでもらうつもりです・・・(笑) 

第38回 『 供 養 (くよう) 』

今年のお盆に親戚が亡くなり、お通夜とお葬式に参列する事になりその際、お坊さんがお話ししてくれた内容が実に『深イイ話し』でしたので、今回はその事について私なりの解釈を加えて書き綴ってみたいと思います。

そのお坊さんはいろいろなお話しをしてくださったのですが、その中でも特に2つの事が私の心に強く響きました。
(普段お坊さんの話しを聞く機会はあまりないですからね~)

1つ目は『死んでも変わらないからこそ、今を大切に生きる』という内容です。お坊さんに言われた内容は・・・『死んだ人は無に帰してしまうのではありません。死後も本人はずっとつづくのです。
そして人間の本質は変わる事はありません。
やさしい人は死んでもやさしいし、手のかかる人は死んでも手がかかる。
面倒見のいい人は死んでも面倒見がいい。
子孫を気にしているから、子孫を守ろうとします。
死んでもその人の本質が変わらないという事は、死ぬ直前の心のあり様がずっと続くという事です。
恨みつらみを残し執着心いっぱいで死んでいったならその心はずっと続くのです。
そうなると死にぎわが大事がになってきます。だから常の生き方、日常の暮らし、普段の心のあり様がいちばん大切なのです』

よく例え話しで、次に生まれ変わったら何になりたい?とか どうなりたい? という話しがありますが、お坊さんの話しを基に考えると 次に生まれ変わったとしても又、今の自分と同じ生き方をするわけで、つまり人は生まれ変わる事はないのかもしれませんね。
仏教用語でこれを『輪廻』というそうです。

日々の生活の中で、とかく人間関係や仕事上の問題、家庭や健康、そしてお金の事などストレスのかかる事が多く、ついつい自分を見失いがちです。それをふまえた上で・・・
嫌な事も良い事も全て「縁」ととらえて生きてみて下さい・・・とお坊さんが言っておりました。
その時は、厄介だとかマイナスに思える縁でも長い目で見た時に実は自分を成長させてくれた出会いだったと思える事も多くあるものだ・・・と。
う~ん 俗人である私には奥が深すぎる・・・

2つ目は『人生において大事なものは、いのちと時間』という内容です。

『大切なのは常に手ぶらでいることです。
常に心には何も持たないようにしたいものです。
横や後ろや下を見ないでいつも前と上だけを見ていきたいものです。
横を見るとは他人と比較すること。 後ろを見るとは過去を後悔すること。
下を見ると悲観的になります。人生において何が大事かというと、
まずはいのちそして時間です。
いのち時間はお金では買えません。そしてこの大切ないのちは今こうしている間にも一秒一秒終わりに向かっているのです・・・。 だから今という時を無駄にしないで大切に生きて下さい』

考えてみると、私が設計、監理、施工した物件でお客様から感謝の言葉やお礼の手紙などを頂くという事は、この限りあるいのちの存在価値をちょっぴり認めてもらった気がして本当にお金では買えない幸せをもらった様な気持ちになります(たまには失敗もしますが・・・あたたかい目で見守って下さい。これからも精進しなければ・・・。)

最後にまとめとしてお坊さんは、こう言っておりました。
『僧侶にお経を読んでもらったり、立派な戒名やお墓をたてる事が供養ではありません。
本当の供養というのは、故人がこの世にやり残した事や未練が残っている事をその遺族が引き継いでやり遂げ安心させてあげる事です』
ならば 
私が今仕事としている設計という仕事は実は供養の一部なのかもしれません。
私に設計依頼をされた方にはこの理由をお話しいたしましょう。
「1分間の深イイ話し」ばりの泣けるエピソードがあります・・・(笑)

第37回 『験(げん)を担(かつ)ぐ』

先日、20年ぶりに大学時代の友人数人と新宿で飲む機会がありそれに参加してきました~!
前もって電話で連絡をとりあってはいたのですが、実際に会うと『お前・・・誰?』という変貌をとげた奴や、学生時代と全く変わらない者もいたりして月日が経ったのを感じるのと同時に、なんでもっと交流の場を設けなかったんだろう・・・という後悔も少し感じてしまいました。
20年前は、バブル期で、皆、建築、土木系の大会社に就職をしたのですが、今では転職をして家具職人になった者や農業をやっている者など多種多彩の顔ぶれとなりました。

飲み会・・・といっても仕事の話しばかりになってしまうとつまらないので『仕事の話しは一切しない・・・』というルールを設けたのはユニークだったと思います。体形や子供や家族の事、趣味、旅行、休日の過ごし方・・・etc、話しが尽きない中、最近、自分に何かご褒美をあげた事があるか・・・という話題になり、車を買ったとかマンションを買った者までいてびっくりしました。(ん~ 中には相当出世した奴もいるな~)

そう言えば自分に何かご褒美といえるものを買ったことはないな~と思い、早速次の日、オーダーメイドの靴を3足買いました。自分的にはかなり高価な靴なので買うのに多少躊躇しましたが何せご褒美ですから・・・これぐらいしないと・・・(ん?何のご褒美だ?)
約1ヶ月程して、その靴が出来上がってきました。(1足はフォーマル用で2足はカジュアルなものです)次の日から早速、履いて会社へ行きました。(社員は誰一人として気付きませんでした・・・(悲))

実はこの「靴」 ただの「靴」ではなかったのです・・・(・・・と思っています)

履いて行ったまさに初日、急な来客(殿方)があり、住宅の新築の相談をうけたのですが、意気投合してその日の夜に再度、自宅に来てほしい・・・という事になり、夜、再度お伺いすると、これまた奥様とも話しが合って、とんとん拍子に(プレゼン)→(見積もり)→(契約)と進んでしまいました。その間約1週間!
その他、この靴を履いて臨んだプレゼン4件のうち2件が契約に結びつきました。
最初は気付かなかったのですが、明らかにこの「靴」のおかげ・・・と感じる様になりました。(思い込みかもしれませんが・・・)
今ではプレゼンや契約時には必ずこの靴を履いて臨むようにしています。

これは、いわゆる『験(げん)を担(かつ)ぐ』事で古くから日本人の中では、あった風習だと思います。 例えばプロ野球選手がグラウンドに入る際、白線を右足でまたぐか左足でまたぐか決めていたり、元楽天の野村監督はチームが連勝している時は負けるまで同じパンツをはいていたそうです。

そういえば不動産業者の多くが水曜日を定休日にしている訳を知っていますか?
諸説いろいろある様ですが、有力なのは『契約事がに流れる』ということで水曜日は営業しない事にしているのもある様です。
これも『験担ぎ』なのでしょうね~。

では床屋が月曜日、町医者が木曜日の定休日の所が多くあるのは、どうしてなのでしょうか?
誰か知っている人がいたら教えて~(笑)

第36回 『一期一会』

 「一期一会」千利休の茶道の心得で「これから何度も会うことはあるかもしれないが、もしかすると、会うのは今回が最後になるかもしれない・・・という気持ちで人と接しなさい・・・」という意味のようです。
この言葉を絵に描いた様な素晴らしい出来事がありましたので、その事を紹介したいと思います。

先日、東京ビックサイトで開催された建材フェアーにて、弊社で住宅を設計しているM様御家族と品定めをしていた時の事です・・・。

随分と歩き回って喉が渇いたので、ビックサイト内にあるコンビニでお茶を購入しようと、あのお茶を温めている機械(名前がわかりません)から、お茶を取り出してレジへ持って行きました。

レジ担当の若いアルバイトさんが、そのお茶をにバーコードをかざそうとした時「ちょっとお待ち下さい・・・」と言って急にその場を立ち去りそのお茶を温めていた機械のところに行って、かわりのお茶を取ってまた戻って来ました。
何のことやらわからず目をパチクリさせている私に向かってそのアルバイトさんは「あの~もっとあついお茶がありましたからこちらに変えさせてもらいました~」と言ってそのままレジ打ちを始めました。思わず私はそのアルバイトの胸の名札を見入ってしまいました。
『小林』・・・小林君かぁ~ 見た目20台前半の草食系男子といった感じです。
無事お会計を済ませて、私が「ありがとね 小林さん・・・」と声を掛けると「またの御来店お待ちしております・・・」との返事が返ってきました。
自分の事務所の近くのコンビニならまた行く事もあるけど、ビックサイト内のコンビニにはそうそう何度も行けるものではないですョネ~(笑)。
でもビックサイトに行った時にはまたこのコンビニに行こうとは思います!。

私はこの出来事があってからこの『一期一会』という言葉の重みを深く考える様になりました。

弊社にお問い合せ下さるお客様の中の一部の方で、プランや仕様の打合せを何度かして、ある程度方向性が固まった頃に突然、〇〇ハウスに決めました・・・と言って来たり、突然、連絡がつかなくなってしまうような方もいらしゃいます(何か事情があるとは思うのですが、少しかなしいですネ)

以前は商業的にダメージが大きいので憤りを感じた事もありましたが、今は当社を家づくり担当の候補として選んでもらった事にまずは感謝する様に考えを変えてから、気持ちがずっと楽になりました。
(星の数程ある設計事務所の中から当社に興味をもってもらったという事は一つのハードルを超えた事に他ならないのですから・・・)
だから今は「一期一会」の精神で常にお客様に接する様に心掛けているつもりです。(至らない点も多々あるとは思いますが・・・)

私は父親譲りの職人気質な面がありまして「佐藤さんにお任せします・・・」と言ってくれるクライアント様には(経営者としては失格かもしれませんが)利益を度外視してでも『この人の為によくしてあげよう!』と思ってやることも度々あります。

先日、設計施工監理契約をして頂いたA様も2回しかお会いしていませんでしたが、我々の方針に共鳴して頂き即決してもらいました。(メールでは何度もやりとりしましたが)本当にありがとうございます。
やりがいを感じる一瞬です。

今後も「一期一会」の精神を忘れずに、いろいろなお客様とお話しが出来るのを楽しみにしております。

ビックサイトの小林君を見習って冬場は熱いお茶を、夏場は冷たいコーヒーを用意して皆様のお越しを
お待ち申し上げております(笑)。

第35回 『建築士の仕事』

昨年末、弊社に1本のお問合せの電話がありました。
とても意外な依頼であったのと同時に、建築士の仕事と範囲について考えさせられる内容でしたので、今回はその話をしたいと思います。 電話でのやりとりはこうでした。

(K様) 「あの~駐車場の設計をお願いしたいのですがやってもらえますか?」
私(佐藤) 「ガレージの設計ですか?」
K 「いや、あの、パーキングです。」
「パーキングって月極駐車場のことですか?」
K 「そうです。今、空き地になっているんですけど、ちょっと地形が悪くてどうレイアウトしたら効率よく停められるか設計してもらいたいんです。」
「不動産屋さんには相談されたんですか?」  
K 「したことはしたんですが、敷地の形状が悪いからアパートでも建築して収益物件にした方がいい・・・と言われてしまったんです。」
「子供たちに更地のまま相続させたいのでどうしても駐車場にしたいいんです。」
「設計屋さんは家のガレージの設計をするんで、車の動きやら配置には詳しいかなぁと思って電話してみたんです・・・」
「確かに、ガレージの設計は何件もやりましたが、月極駐車場のレイアウトはやったことがないですネ~。」
「でも面白そうなので一度お会いして現場を見せて下さい。」
「お役に立てるかどうかわかりませんが、やるだけやってみます。」

という訳で・・・今年に入ってからの初仕事は月極駐車場のレイアウトをやっている佐藤でございます(笑)

そもそも建築士とは何をする職業なのでしょうか?
もちろん、家や店舗、共同住宅の設計、施工監理をするわけですがその他に、人々が生活する上で必要な空間全てに携わり、幅広く活動する(できる)職種ではないでしょうか?

今回、この様な依頼があって今まで携わったちょっと変わった仕事内容を思い出せる範囲でまとめてみました。

1.店舗の看板のデザインとその照明の設置方法の検討
2.看板や照明のグレアの改善
3.店舗の什器の設計、店舗内の照明のレイアウト
4.家具のデザインと設置、(場合によってはクライアントと家具屋まで一緒に行って購入のアドバイス。(テレビの大きさは特に注意!))
5.階段の手摺やタオル掛けのデザイン(鋳物を使う場合は職人のところに行って直接打合せる)
6.古いビルや住宅の耐震チェックと耐震補強工事の補助金の申請手続
7.クライアントといっしょに土地探しから法的規制のチェック
8.共同住宅建築の場合、近隣住民への説明会の立合

9.クライアントの住宅ローンの手配(特にキビシイ条件の方の・・・)
10.鬼門や厄年などの相談から始まり、息子さんの「ひきこもり」などの人生相談へ発展

10番目はかなりレアな事例ですが、改めて整理してみると本当にいろいろやってきたなぁと思います。最近では、住宅エコポイント導入に伴い、CO2削減の為いかに断熱性能のいい住宅を供給できるうか、その納まり図の作成や、現場での施工チェック、さらには電気代やガス代のランニングコストの等出まで業務の内容は非常に複雑になってきています。

建築士というと、デザイナーというイメージが先行し花形の部分にスポットライトがあたりがちですが、実はその大部分は地味な活動がほとんどなのです。9:1くらいの割合で地味な部分があって、残りの「1」が形に残る花形の部分で、これがあるからがんばれるのかもしれません。(私の主観です。)

たまに、「佐藤さんは建築士になっていなかったら何の職業に就いていたと思いますか?」と質問を受けることがあります。
そのときは、私はいつも『小学校の先生』と答えます。
その理由は、いつかこの「ひとり言」の中でお話したいと思います。
すごく中途半端な終わり方ですが、今回はここまで・・・(笑)
また読んで下さいネ。

第34回 『将来の夢は何ですか?』

「あなたの将来の夢は何ですか?」誰でも一度や二度は卒業文集などで「将来なりたいもの」や「将来の夢」について書いたことがある質問ではないでしょうか?

先日、千葉市立幕張西中学校より将来建築士になりたい・・・という中学2年生の生徒さんを2名程「職場体験学習」ということで預からせていただきました。
何でも千葉市では約10年程前から中学2年生の秋に実際にいろいろな職場に出向いて行って2~3日間、勤労体験をする授業を採用している様なのです。私が中学生の時にはその様な授業は無かったので、今の中学校の様変わりの様子を少し垣間見た気がしました。
私の経験上、いわるゆ「世の中で仕事をした」というのは大学生の時のアルバイトが初めてで、何かビニールハウスの温室から急に外気にさらされた様な妙なギャップがあって(それが楽しかったりもするのだけれど・・・)理想と現実を目の前に突きつけられた様な違和感があったのを今でも覚えています。その理想と現実のギャップを少しでも小さくする一つのいい意味でのクッション材としてこの様な職場体験学習はとてもいい事だなぁと思いました。

弊社、タクト設計事務所を訪れてくれたのはA君とY君。2日間という短い間でしたが、プランニングからCAD入力、そして図面のプリントアウト最終的には現場で職人さんたちと打合せをするところまでチャレンジしてもらいました。
普段からパソコンに慣れている様で、あっという間にCADの操作を覚えてしまい、当初は平面図だけ出力する予定でしたが、急遽変更し配置図や立体図も作成してもらいました。

現場では材料の切れ片をまじまじと観察し、職人さんにいろいろと質問している様子が実にほほえましい~
大学を卒業して就職したハウスメーカーで初めて現場に行った時の自分の姿とオーバーラップして見えました。もうあれから約20年が過ぎ様としている・・・
(右も左もわからないで、発注を間違えて職人さんによく怒鳴られたな~)

さて自分は「将来なりたいもの」になれているのだろうか?私の中学校の卒業文集にこう書いてある。
「先生と呼ばれるような職業につく」
世の中には「一級建築士」という肩書きで私のことを「先生」と呼ぶ人もいる。そういう意味では「将来なりたいもの」になったのかもしれない。だけど、今の自分を客観的に見て、小さい頃に描いた自分の未来像と微妙にずれがある気がしてならないのです。

それはなぜか・・・

幕張西中のY君が2日目の最後に私に質問したその内容にその答えのヒントがありました。

Y君    「所長(Y君はこう私のことを呼んだ)は、今の自分の仕事は楽しいですか?」
私(佐藤)「仕事だから楽しい事ばかりじゃないけど形に残る仕事だから満足はしているかな」
Y君    「形に残る仕事っていいですよね」
私     「自分の設計した家がお客様に認められた時はやっぱりうれしいよね」
「佐藤さんにお任せします・・・って言ってもらえるとよし、この人の為に頑張ろう!と思うもん」
Y君    「もし、10年後、まだ自分が建築士を目指していたらココに入れてもらえますか?」
私     「もちろん!待ってるょ・・・」「がんばって勉強してね」

御世辞でもそう言ってくれるとうれしいものですね。
やった甲斐がありました。
私もそろそろ後輩を育てる年齢になってきた様です。
でも、人に教えるという事は、実は自分が一番教わる事が多かったりします・・・

Mr.Childrenの「Any」という歌の歌詞に私の好きなフレーズがありますのでそれを紹介します。

「 真実からは嘘を
嘘からは真実を
  夢中で探してきたけど

今、僕のいる場所が探してたのと違っても
間違いじゃない。きっと答えは一つじゃない
何度も手を加えた汚れた自画像にほら
また12色の心で好きな背景を描きたして行く・・・ 」

皆さんの「将来の夢は何ですか?」
私はまだ「夢」が実現していません・・・   その「夢」は・・・内緒(笑)