社長のひとり言2009年

第33回 『原点回帰』

先日、弊社タクト設計事務所で設計、施工、監理をさせていただき、無事、お引渡しをしたお客様よりお手紙を頂戴いたしました。内容は下記の通りです。

『タクト設計事務所様
今回は大変お世話になりました。とても素晴しいお家に大満足しております。お家へ行くたびに子供達は走り回ってます。来週の18日に引越なので今は荷造りに追われておりますが、楽しみで仕方ありません。私達のわががまをいろいろというか、全部聞いていただきありがとうございました。最後に娘が佐藤さんと家の絵を書きましたので同封しておきます。』
2才のお子様が書いてくれた絵が同封されていました・・・(涙)
弊社を信頼していただき建物を任せてもらって、こちらこそ「ありがとうございます・・・」という感じなのに、逆に、こんなに丁寧なお手紙をもらえるとは、まさに感無量です。
そこで思い出したのですが、以前にもお子様からたくさんのお手紙や絵をもらったことがあります。
それは全て大事に弊社事務所に飾ってあります。
我々は、どうしてもクライアント(依頼主)が大人である為に大人目線でプランやデザインを決めがちになってしまいますが、その親の横にいつも「ちょこん」と座って話を聞いている子供の存在を忘れてはならないのです。
大抵の場合、クライアントとは、打合せから工事の完成まで約1年くらいの時間を共有します。40才前後の方で1年という期間は、いわゆる40分の1ですが、2・3才の子供にとって1年は、人生の2分の1、3分の1を占めるわけですから、その印象は我々大人よりはるかに大きいものであることは容易に想像できます。
この「ひとり言」を書き始めた第1回の内容は、まさにその事を書いたもので、『現在の家族の生活スタイルだけでなく将来の家族像を考えた設計が重要だなぁ』と書き綴っていました。
第1回の「ひとり言」から約8年が過ぎようとしている今、忙しさを理由に事務的に業務をこなしていないか・・・再確認させられる貴重なお手紙でした。
改めてN様、そして絵を書いてくれたYちゃん「ありがとうございます!」
『原点回帰』、今一度「建築」という仕事について深く考え、情熱をもって取り組んでいこうと思います。

(追伸)最近 自分の娘が建築士になりたい・・・と言い始めたのですが、これはどうしたらいいでしょう?




第32回 『就活・婚活・住活』

「就職活動…」今も昔も変わりなく、誰もが通る道ではないでしょうか?
個人で情報を集め、積極的に企業などの面接を受け、そして採用してもらう為に自己アピールをする。第一希望でなくても、自分の進みたい分野であれば意識的に「就活」をしたものです。(今、まさに活動している方もいらっしゃるでしょう)

近頃、よくマスコミなどで取り上げられているせいか「婚活」という文字をよく目にする様になりました。読んで字のごとく「結婚する為の活動」のことですが、よく考えてみると10年程前まではあえて結婚をする為に活動などしていなかった気がします。結婚に至るまでのプロセスは「出会い」→「お互いが好きになる」→「結婚を決断する」といった様に3段階があり、それは極めてスムーズで自然の流れでありました。しかし恋愛と結婚を分離して考える人が増え、さらに独身時の環境を維持したい為に結婚後もお互いにライフスタイルを変えないで生活できる様にすり合わせる必要があり、なかなか結婚に踏み切れない状況が多く発生してきたことも事実です。又、女性が、男性が一人で経済的責任を負うことを当然と考え、結婚後は主に夫の収入で暮らしたいと思う主婦志向の人が増え、極力、高収入の人を探す傾向があるのも「婚活」をする理由の一つであるかもしれません。

中央大学教授の山田昌弘先生の著書で「婚活」について次の様な記事を見つけました。
「結婚するのに大事なことは、経済力とコミュニケーション能力の二つです。経済力をいきなり上げることは難しいですが、女性も働く覚悟をすれば、結婚しても生活はできます。コミュニケーション能力とは、相手を観察し、相手の考えていること、望んでいることを察し理解し合えること。まずは自ら行動することです。」
この山田先生の言葉を絵に描いた様な出来事がありましたので、お話ししたいと思います。
昨年、弊社で設計・施工・監理をさせていただいたクライアント様で(HPの実績紹介にも掲載しております)、ちょうど結婚10年目の節目で新築をお考えになった方の実話です。
このクライアント様は、実は弊社ですでに設計・施工・監理をして引渡しをさせていただいた方からの紹介だったのですが、当初は他のハウスメーカーを御検討されていました。何度かお会いして熱くタクト設計のコンセプトを語っているうちに、その考えに共鳴していただくことができ、「いっしょにやろう!」ということになった案件です。

設計・工事と順調に進み、いよいよ引渡し…となった時です。

御主人 「佐藤さん、引渡しは○月△日にしてもらえませんか…?」
私(佐藤)「え、完成してから1ヶ月も先ですョ」
「しかも仏滅ですよョ~」
御主人 「どうしてもお願いしたい理由があるんです…」
「あと、引渡し前日に10分だけでいいんで中に入らせてもらいたいんです」

怪しさ満載ですが、その理由を聞いて私はふたつ返事で了承しました。
さて、1ヶ月後。引渡し当日です。
鍵をお渡しして御主人様と奥様が新居に入ります。ダイニングテーブルの上には100本のバラの花束と置き手紙がありました。

そうです。引渡し日が10年目の結婚記念日だったのです。
スウィートテンダイヤモンドならぬスウィートテンハウス(???)
手紙の中身は私にはわかりませんが、奥様はそれを読んでポロポロと大粒の涙を流していました。
「建築」という仕事に携わっていて、今まで最も感動したシーンで、私も思わず胸が熱くなりました。

これが山田先生の言う「理解し合える結婚像」なのかもしれません。
人生の中で最も大きな買い物と言われるマイホーム。
「住活」も大切です。
「就活」や「婚活」は新たな出会いを求めるのに対し「住活」はこれからの生活により大きな潤いをもたらす為の活動という点で、前者と大きく異なりますネ~。
私個人的には、建築をやっていて本当によかったと思えるシーンを演出できる様、これからも精進しなければ…と思った一幕でした。

第31回 『スパイスの効いた住宅』

クライアントと間取りや内装仕上の打合せをしていて常々感じることがあります。それは、人間の感覚を表す「五感」についてです。
五感とは、「視覚」「聴覚」「触覚」「味覚」「嗅覚」のことでありますが、特に建築設計では、この「視覚」が悩みの種になることが多いのです。
例えば「リビング18帖」と聞いて「広い」と感じる人もいれば「狭い」と感じる人もいるでしょう。「天井の高さを2.6m」に設計しても背の高い方が住む場合は低く感じることもあるでしょう。
南側に広く開口部をとり、大きな掃き出しのサッシをつけたとしても、お年寄りで目の悪い方が住む場合は「暗い」と感じることもあるでしょう。
逆に、広くて高くて明るいのばかりが好まれるとは限らないこともあります。
御主人様が昼間に睡眠をとることが多い為、寝室は狭く、暗くなる様に設計を依頼されたこともありました。
この様に我々建築士の「主観」では「広く(狭く)」「高く(低く)」「明るく(暗く)」感じられる間取りでも決して「これは広い(狭い)です」とか「これは明るい(暗い)です」とか決めつけた言い方はできません。  
常に客観的に話しをする必要があります。
建売住宅の様に実際に建っている物件を体験できれば良いのですが、注文住宅の場合はそれはできません。
車の様に気に入らなければすぐに買い替える・・・という訳にはいきませんから責任重大です。

そこで私の事務所は、クライアントと打合せをするテーブルをちょうど畳一帖分(910×1820)のサイズにしてあります。これなら何帖の部屋という表現をこのテーブル何個分という風に客観的に示すことができるからです。(いわゆる東京ドーム何個分・・・というやつです)
部屋の広さを感じとってもらえる様に事務所には天井の高さが「2.4m」「2.6m」「4.5mの吹抜」の場所を用意してあります。ただしこれらの要素は全てハード的問題を解決する為の手段の一つでしかありません。 
先日、カラーコーディネーターの「片桐かほり」さんの講座に行く機会があり、そこで片桐さんが 「色は人の心と体に影響を与える大きなパワーがある」と言われておられました。確かに青系の色をつかった部屋にいると人は寒々しく感じますし、赤系の色を使えば逆に暖かく感じることは科学的に証明されています。もちろんそれは我々建築士の空間造りにおいても大事な要因です。

例えば、あなたがお友達の家に遊びに行った時、自宅のリビングと同じ広さなのに広く(狭く)感じたことはありませんか?これは上記の色による心理的な効果とまったく同じ考え方で、間取りには広く(狭く)見えてしまう実例があるのです。
これは、天井を高くしたり低くしたり、窓を大きくしたり小さくしたりする様な単純なものではありません。
それは・・・
人間には第六感(直感)があるからなのです。
例えば、ある熟練工が機械工学的には不可能とされるような精度の物を単純な道具と手法により作りあげるだとか、時計を見なくても時間がわかったり、他者の考えや感じていることが見ただけでわかってしまったり・・・などが挙げられます。
この「感覚」を住宅や店舗の間取りにスパイスとして加えることができれば、それはあなたにとって最高の住宅となるはずです。

これは建築士だけが頑張っても駄目です。クライアントと建築士が互いの信頼関係の中で協力して造り出すものだと思います。
(これがタクト設計のコンセプトです)

そういえば、私が小学生の時、父親と一緒に作った庭先の倉庫に野良猫が住みついてしまったことがあったっけかな~。
あれはきっと猫の第六感に「ビビッ」とくるものがあったのかもしれない。

猫小屋の設計も出来る 佐藤 隆 です。
御依頼、お待ちしております。

追伸
これを読んでいる動物園関係の方、キリンや象の小屋の設計の依頼は勘弁して下さい(笑)。

第30回 『防犯住宅』について考える

ここ数年、住宅の侵入盗の増加、そしてその手口の凶悪化が進み、サッシメーカーやハウスメーカーからは次々とIT技術を駆使した防犯システムが発売されています。
防犯ガラスはもちろん、玄関ドアや勝手口のカギを2重、3重にした商品もTVコマーシャルなどでよく見かける様になりました。
最近では室内に設置したカメラを電話回線に接続し、外出先で携帯電話を使って留守時の室内の様子をカラー画像で見ることのできるものも出てきました。
そして最近、クライアントと打合せをしていて、この「防犯」をかなり重要視されたPLANを希望される方が増えてきたのを実感しております。

そこで今回は「防犯住宅」についていつも私がクライアントに話しをさせていただくポイントを10項目にまとめてみました。
これから住宅を新築される方はもちろん、現在お住まいの住宅について見直すきっかけになれば幸いです。
防犯対策で重要となるキーワードは「人目」「時間」「音」「光」そして「防犯意識の高さをアピールする心構え」です。

ポイント1 (人目)
道路や隣地からある程度視線が抜ける様に外構では透過性のあるフェンスや生垣とする。 (デザイン性の問題もあると思いますが、一旦敷地内に入ってしまえば外から見えなくなってしまう外構は要注意です)

ポイント2 (人目)
・家族構成を不用意に知られない様に表札は名字のみにする。
・子供の自転車などに電話番号は書かない。

ポイント3 (時間)
就寝後も一部の部屋の電気をつけておく。
(トイレや洗面でもOK)

ポイント4 (時間)
夜、帰宅が遅い時は一部の部屋の電気をつけておく。
(プラスαとして一人暮らしの女性の方はベランダに男性の下着などを干しておくとよいでしょう)

ポイント5 (音)
旅行などで長期間留守にする時は、雨戸は閉めずカーテンを閉め、ラジオなどをつけておく。

ポイント6 (音)
家のまわりに砂利などを敷きつめ、人が歩けば気配を感じられる様にしておく

ポイント7 (光)
建物の裏側など、どうしても死角のできる所は
センサーライト(人感センサーライト)などを取り付けておく。

ポイント8 (アピール)
郵便物や新聞はこまめに取る。

ポイント9 (アピール)
敷地内にハシゴや箱の様な足場になるものを置かない。

ポイント10 (アピール)
これが一番重要です。
常に家の廻りは片付けて奇麗にしておきましょう。
(枯れ葉を掃く、雑草をこまめに抜くなど……)
使い古した段ボールやゴミなどを外に置いておけばそれらに火を点けられる可能性もありますし、何より、家主の性格を見抜かれてしまいます。

「我が家は防犯意識が高いですョ……」とアピールする様な家はやはり、狙われにくい様です。
つまり、防犯ガラスなどのハードの面を考えるのももちろん重要ですが、それ(侵入盗)をさせない心構え(ソフト)も重要なのです。

上記の10のポイントはほとんどお金のかからないソフトの問題点ばかりですので、是非、実践してみて下さい。

あっ、そうそう、プラン上でも防犯につながる大きなポイントがあります。
何気ないプランに隠された防犯に役立つ間取り……
これは~、タクト設計事務所の企業秘密にしておきます。
気になる方はメール下さい。特別にお教えいたします。
私って今、とっても嫌な奴になってますか?
そんなことないですヨネ~(笑)

第29回 「故人との対話(今が人生)」

この「ひとり言」と書き始めて早7年。
今では、毎月、約4000人近くの方々に読んでいただいている計算で、私の勝手気ままな言い分に、これほどの数の方々が付き合っていただけているとは正直驚いているのと同時に、とても感謝しております。この場を借りてお礼申し上げます。今後も建築について感じた事をダイレクトに書き綴ってまいりたいと思いますので、引き続きお付き合いの程、宜しくお願いいたします。 

さて、突然ではありますが、皆様の中で、故人(お亡くなりになられた方)と対話をした事がある方はいらっしゃいますでしょうか?・・・。こんな事を言うと「佐藤」は大丈夫なのか?と心配されてしまいそうですが、対話と言っても、それは実際に話しをするのではなく、故人の残した功績や遺品に触れ、その生き方を感じとる・・・という意味合いです。

先日、リフォームの現場で 『故人と対話する機会』があり、人生について強く考えさせられる事がありました。

リフォームの依頼のあった現場は約10年前にすでに一度リフォームをされた家で、その時、リフォームに携った大工さんはもう他界されていて今はもういません。
さて、工事に着手し、既存の外壁を撤去すると、なんと、下地の防水シートが二重に貼られていました。(通常は1枚貼りです)
これは万が一、1枚目の防水シートを越えて雨水が浸入しても、2枚目の防水シートで防御できることを意図して施工されたものであることに間違いありません。柱や土台も4寸柱(通常は3.5寸柱)が使用されており、かなり構造的にも神経を使っているのが感じられました。柱と柱を繋ぐ金物も、10年前ではまだあまり使われていなかったホールダウン金物が使用されており、本当に驚く事ばかりでした。今回のリフォーム工事を担当した大工さんも『何だか当時の大工さんに戒められている様だ・・・』と心中複雑な様子でした。

それは自分を信頼してリフォーム工事を発注してくれた施主様に対して、当時の大工さんが出来る最大の恩返しだったのかもしれません。
その大工さんの行った工事内容のほとんどは壁や床の下に隠れて見えなくなってしまう部位ばかりで、仕上ってしまえば何も変わらない様に見えます。
手を抜いてお金儲けに走ろうと思えばできたはずの工事。
しかしその大工さんはそうではなかった。
今、再リフォームで壁や床を撤去して初めてわかる真実。
下地の防水シートが二重になっているのを見た私に『お前もこういう仕事をしなさい・・・』と何だか話しかけられている様な気がして思わず涙が出て来ました。後にも先にも現場で涙したのはこれが初めてです。
これが私が『故人と対話した』理由です。
この気持ちを理解していただける方とは今度一杯やりたいですね~。

『今が人生』森山直太朗さんの作詞・作曲の唄ですが、その歌詞の中に・・・
「果てなき思い 将又 元い はて?悩んで
なんだかんだあって 僕は今 眩く燻っている
目も眩むような 過去 現在 未来
有りも無しも結果気構え次第・・・
今こそが人生の刻 満ち満ちる限りある喜び
風立ちぬ不穏な日々の只中で 僕は何か思う 」
というフレーズがあります。
私なりに解釈すると、
「人生の時間は限られていて、その時間内に何をするかが大切であり、自分の死の直前に人生を振り返った時に後悔がない様に『今』という時を全力で生きろ」ということではないかと思います。

『今が人生』これは私の座右の銘であります。

ただ、何もかも全力でやりすぎると疲れてしまう事もあるんですよネ~。
たまには「息抜き」も必要です。
人生には「これ」という正解はありません。間違いもたくさんします。
だから悩み、苦しみ、時には挫折もします。
しかし、それを乗り越えた時の「悦び」があるのも、これまた人生。

「さくら」の様な人生もいいかな~。

第28回 「グレーな家」

『帰れるから 旅は楽しいのであり 旅の寂しさを楽しめるのもわが家にいつかは戻れるからである。だから駅前のしょっからいラーメンがうまかったり、どこにでもあるコケシの店をのぞいておみやげを探したりする』
(高見 順 「帰る旅」より)

私の好きな詩です。この詩には私が建築士を目指すことになった想いの原点が凝縮されています。
「スタイリッシュな家」、「安全な家」、「自然素材で造られた家」、「ガレージのある家」...
家の形は様々ですが、結局内面(ソフト)は、どれも家に帰って「ホッ」とできる…とか、落ち着く…とか、そういうことが大切だったりするのではないでしょうか?

今年の正月に子供を連れて家族で草津温泉に行って来た時のエピソードです。
最高の料理と最高の温泉に入りおみやげもたっぷり買ってとても楽しい旅でした。それこそどこにでもあるコケシならぬ饅頭の店をのぞいておみやげを探してきたわけです。家に帰って来て我が家の長女が一言。『お父さん、温泉は楽しかったけど、何か家のお風呂が一番の様な気がする~』とのこと。
親の心、子知らずとはこのことだなぁ。せっかく高いお金を払って高い旅館をとったのに…とその時は思ったものでした。
しかし、ふとしたきっかけで高見順さんの「帰る旅」を読み返した時に、何気ない娘の言葉…がしみじみと胸につきささりました。

最近、傷物やふぞろいの食品などを割安で販売する「わけあり商品」が飛ぶ様に売れているという話を聞きました。
『わけあり』とことわり、それなりの価格にし、消費者もそれを理解した上で購入するシステムで、現代の消費者動向と経済を結びつけた無駄をなくす点から見て、画期的な販売方法であることは間違いありません。

よく人との会話で「白黒はっきりさせよう」などというフレーズがありますが、この「わけあり」商品の発想から現代は『グレー』な存在が一番しっくりくる場合が多いのではないかと考える様になりました。
ちょっと傷があるだけのリンゴ。今まででしたら○か×の判別で×にされていた存在。これを△の存在にすることで、いままで見えなかった日本人独自の心に共鳴する何かを造り出すことができる様な気がします。
日本建築には広緑や三和土(たたき)、土間といった室内と室外の中間的な役割をはたす場所が数多く見受けられます。これは西洋の文化にはないものです。つまりこれらは○でもなく×でもなく△の存在で、日本独自のものです。
娘が温泉旅行で入った温泉よりも自宅のお風呂の方が良いと感じたのも○でも×でもないいわゆる△(グレー)な空間が自分に心地よいと思えるからではないでしょうか? (子供から学ぶ事も多くなりました…)

さて、最近、人間関係で白黒つける機会の多い貴方。帰る家は△(グレー)な家ですか? 「グレーな家」と言っても外壁の色をグレーにする様な単純なものではありませんからね、悪しからず。グレーな家の設計はタクト建設事務所にご相談下さい!