新築やリフォームの計画を立てていると、ふと不安になるのが『洗面所のコンセントって足りるかな?』という疑問です。ドライヤー、電動歯ブラシ、ヘアアイロン、シェーバー、扇風機…いつの間にか使う家電がどんどん増えていきますよね。
家を建てる前は『とりあえず2つあれば大丈夫でしょ?』なんて軽く考えてがちです。でも実際に暮らし始めると『もう少しつけておけばよかった…』と後悔する人は本当に多いんです。
しかも、コンセントの配置は一度失敗すると簡単に直せません。だからこそ、家づくり前にしっかりと計画することがとても大切です。
この記事では、洗面所のコンセント不足で後悔しないために、家づくり前に知っておくべき5つのポイントを詳しく解説します。読めば、あなたの家づくりに役立つヒントが必ず見つかりますよ。
【今回の記事のポイント】
✔︎ 将来の家電の進化や増設にも対応できる柔軟な計画が後悔を防ぐ
✔︎ コンセント数・位置は使用家電とライフスタイルに合わせて設計が重要
✔︎ 高さ・配置・収納とのバランスを考えた計画が快適さを左右する
目次
- 洗面所のコンセントが足りないと感じる理由とは?
- 家づくり前に知るべきコンセント配置の基本
- 将来も安心!後悔しないコンセント計画のコツ
- よくある失敗例と成功する人の共通点
- まとめ:洗面所の快適さはコンセントで決まる!
洗面所のコンセントが足りないと感じる理由とは?
「新築して数年…まさか洗面所のコンセントが足りなくなるなんて思わなかった」——こんな声は実はとても多いです。洗面所は、家電が集中する場所のひとつ。毎日使うドライヤーや電動歯ブラシ、最近では美顔器やヘアアイロン、除湿器まで登場しています。家を建てる段階では気づきにくい「家電の進化」と「使い方の変化」が、コンセント不足を招く大きな理由です。さらに家族の人数や生活スタイルによっても必要なコンセントの数は変わってきます。ここでは、なぜ洗面所でコンセント不足が起こるのかを具体的に見ていきましょう。
洗面所で使用する家電が年々増えている
家づくりの計画中に「洗面所に必要なコンセント数は?」と考えた時、まず思い浮かぶのはドライヤーや電動歯ブラシでしょう。でも実際はそれだけでは済みません。最近では、美顔スチーマー、電気シェーバー、ヘアアイロン、脱毛器、スキンケア用の美顔器、空気清浄機、除湿機など、洗面所で使う家電は年々増えています。
たとえば「朝はドライヤーとヘアアイロンを同時に使いたい」「夫婦で電動歯ブラシを充電しながら使いたい」など、複数台同時使用も当たり前になります。その上、充電式の機器でもスタンドに常時挿しておきたいケースが多く、実際に使用可能なコンセントはすぐに埋まってしまうのです。
こうした事情を考えずに「2口あれば十分かな」と最低限の設置にしてしまうと、将来的に大きなストレスになります。「もっと増やしておけば…」と後悔する人が多いのは、こうした現実があるからです。
家族構成やライフスタイルで必要数が変わる
コンセントの必要数は家庭ごとに大きく違います。独身の方ならそこまで必要ないかもしれませんが、夫婦や子育て世代になると一気に使用家電が増えます。たとえば、お子さんが成長すればヘアアイロンやドライヤーの使用頻度も上がり、思春期になると朝の洗面所は「順番待ちの争奪戦」になることも。
また、美容意識が高まるにつれて美顔器やスチーマーを使う家庭も増えています。さらに、高齢になれば福祉機器や暖房器具など新たな家電が加わる可能性もあります。ライフステージが変わるたびに使う家電も増減するわけです。
「今はまだ必要ない」ではなく、「将来こうなるかもしれない」という視点を持つことが、長く快適に暮らせる洗面所づくりのコツです。5年後、10年後の家族の姿を想像しながらコンセント計画を立てることがとても重要になります。
延長コードの多用は危険?
「足りなければ延長コードで何とかなる」と考える方も多いですが、これは危険です。洗面所は水回り。水しぶきがかかる場所に延長コードを使うのは感電や火災のリスクを高めます。しかもドライヤーやアイロンは消費電力が高いため、延長コードの容量オーバーによる発熱やショートも起こりやすくなります。
さらに、電源タップを多用すると足元にコードが絡まりやすく、つまずきやすい危険もあります。小さい子どもや高齢の家族がいる家庭では特に注意が必要です。
つまり「後から延長コードで対処すればいい」という考えはおすすめできません。最初から十分な数のコンセントを、適切な位置に設置しておくことが、安全で快適な洗面所をつくる第一歩なのです。
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家づくり前に知るべきコンセント配置の基本
「必要な数はわかったけど、次はどこに配置するべき?」——ここがとても重要なポイントです。実はコンセントは「数」だけでなく「位置」と「高さ」によって使いやすさが大きく左右されます。さらに収納の形や使う家電によってもベストな配置は変わってきます。ここでは、家づくり前に知っておきたいコンセント配置の基本ポイントを紹介します。
高さ・位置はどう決める?
コンセントの高さと位置は、毎日の使い勝手を左右する大切なポイントです。一般的に、洗面台周りのコンセントはカウンターから20~30cm上がった位置に付けるのが標準ですが、実際は使う家電によって微調整が必要です。
たとえば、電動歯ブラシやシェーバーの充電器を置くならカウンターすぐ上でOKですが、ドライヤーやヘアアイロンを頻繁に使うならもう少し高めが便利。コードが垂れ下がりにくく、使いやすくなります。
さらに、お子さんがいる家庭では安全面も考慮しましょう。小さな子がコンセントに触れにくいように高めに設置する家庭も増えています。また、最近は収納内部(引き出しや鏡裏)にコンセントを仕込む方法も人気です。こうすればコードが出っぱらず見た目もすっきりします。
大切なのは、「普段どう使うのか」をしっかりシミュレーションして高さ・位置を決めることです。家族全員で一度使うイメージを共有しておくと、失敗しにくくなりますよ。
鏡裏収納コンセントのメリットと注意点
最近特に人気なのが鏡裏収納の中にコンセントを設けるアイデアです。
メリットはとても多く、まず見た目がスッキリします。歯ブラシやシェーバーの充電スタンドを鏡の中に隠せば、洗面台の上がごちゃごちゃせず掃除もしやすくなります。また、湿気や水はねからも守りやすく、家電が長持ちしやすいという利点もあります。
一方で注意点もあります。まずは収納内のスペースをしっかり確保すること。機器のサイズやコードの長さを事前に測っておかないと、せっかく設置しても使いにくくなる可能性があります。
さらに、収納内のコンセントは常に電源が入りっぱなしになるので、長期間放置する機器には注意が必要です。安全性を考えて、温度上昇しやすい機器は避ける、定期的に清掃するなどの対策を取りましょう。
鏡裏収納コンセントは「美観・使いやすさ・安全性」をバランス良く考えて導入すると大きな満足につながります。
防水・専用回路など安全性の確保も重要
洗面所は水回りである以上、安全性をしっかり考慮しないといけません。まず、防水タイプ(防滴コンセント)を採用することで水はねによる感電リスクを大幅に減らせます。
次に、消費電力の高いドライヤーやヘアアイロンは専用回路を設けるのがおすすめです。複数の大電力家電を同時に使うとブレーカーが落ちる原因になりますし、配線に過剰な負荷がかかって発熱する危険性も高まります。
さらに、アース端子付きコンセントを設置すれば漏電時の安全性も高まります。これは特に床暖房やヒーターなど大型家電を将来的に導入する可能性がある場合に有効です。
「今はまだ…」と油断せず、安全性を優先した計画を立てておくことで、家族全員が安心して長く使える洗面所が完成します。
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将来も安心!後悔しないコンセント計画のコツ
コンセント計画は「今」だけを考えて決めてしまうと、将来後悔する可能性があります。家族の成長、家電の進化、ライフスタイルの変化…これらに柔軟に対応できる余裕を持った設計が重要です。ここでは、長く安心して使えるコンセント計画のポイントをまとめます。
家電の進化に対応できる設計とは?
10年前には存在しなかった家電が、今や当たり前のように使われています。今後も美容・健康・便利グッズはますます進化し、洗面所で使用する家電は増えていくでしょう。たとえば、スマートミラー、UV除菌器、IoTスキンケア機器など、すでに登場しているものもあります。
こうした未来を見越して、現時点での「必要最低限」ではなく「最大使用数」を想定しておくことが大切です。具体的には、必要な口数+予備として2口程度を追加するのが安心です。
また、壁の裏側に予備の配管スペース(CD管など)を入れておくと、将来の増やす工事も簡単になります。今は不要でも、将来的にコンセントを増やせる「余地」を残しておくことが後悔を防ぐポイントです。
つまり、長く快適に暮らすためには「今の暮らし+10年後の暮らし」をセットで考えることがコンセント計画成功のコツになります。
施工業者に具体的に伝えるポイント
コンセント計画を成功させるためには、施工業者への伝え方がとても重要です。「お任せします」ではなく、なるべく具体的に要望を伝えましょう。
たとえば以下のように伝えると伝わりやすくなります。
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使用予定家電の種類と数
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同時に使用する家電の組み合わせ
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コンセントの位置と高さの希望
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鏡裏・収納内部にも設置したい旨
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将来増設できるように配線スペースを確保してほしい
また、打ち合わせの段階で図面にコンセントの位置を書き込んでもらい、実際の高さや使い勝手をシミュレーションすると失敗が減ります。
家づくりは専門家と施主の「共同作業」です。曖昧なまま進めず、使う側の希望をしっかり共有することで、満足度の高い仕上がりになります。
増設が必要になった場合の対処法
もし入居後に「やっぱりコンセントが足りない!」と感じた場合でも、完全に諦める必要はありません。状況によっては後から増設工事も可能です。
もっとも簡単なのは「既存コンセントからの分岐増設」です。ただし、消費電力の大きな家電を使う場所ではブレーカー容量や配線負荷を必ず確認する必要があります。安全面を考慮し、必ず電気工事士に依頼しましょう。
また、将来的に備えて壁内にCD管などを入れておくと、壁を壊さずに配線を引き込めるので工事費も抑えられます。
どうしても大掛かりになる場合は「収納棚を新設し、その中にコンセントを増設する」など見た目に配慮した工夫もできます。プロに相談すれば様々な柔軟策が提案されますので、早めに行動するのがおすすめです。
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よくある失敗例と成功する人の共通点
洗面所のコンセント計画で多くの人が陥る失敗には、いくつかの共通するパターンがあります。一方で、満足度の高い洗面所を作り上げた人たちには必ず成功の秘訣が存在します。ここでは、よくある失敗の原因と、成功するためのポイントを詳しく解説します。
ありがちな失敗パターンとは?
多くの人が失敗する理由は、「今の生活だけを基準にコンセント数を決めてしまうこと」です。ドライヤーや電動歯ブラシのような現時点の必需品だけを想定し、「2つあれば大丈夫かな」と考えがちです。しかし、実際の暮らしでは美容家電、スキンケア機器、電気シェーバー、子どものヘアアイロンなどが増えていきます。家族構成が変わると使用家電も自然に増えていくのです。
また、配置ミスもよくある失敗の一つです。例えば、ドライヤー用のコンセントが低すぎてコードが届きにくい、充電スタンドの位置が悪くコードが邪魔になるなど、実際の使用シーンを考慮しない配置にしてしまうケースが目立ちます。
さらに、延長コードで対応しようとするのも危険です。洗面所は水回りのため、感電や火災のリスクが高まります。コンセントの不足は後々大きなストレスや安全面の不安につながってしまうのです。
成功する人が実践していること
失敗を避けて満足度の高い洗面所を実現している人たちには、いくつかの共通する行動があります。まず、事前の生活シミュレーションを徹底的に行っています。家族全員が朝どの順番で何を使うのか、同時にどの家電を使うのかを具体的に想像し、それをもとに必要なコンセント数と配置を決定します。
次に、施工業者との打ち合わせで要望を細かく伝えています。高さ・位置・収納内部のコンセントなど、図面に書き込みながら具体的に相談しているのが特徴です。これにより「お任せにして失敗…」という状況を防いでいます。
さらに、将来の家電増加を見越して予備のコンセントを設置しておく人も多いです。余裕のある計画が、10年後も不満なく暮らせる家づくりにつながります。生活の変化に柔軟に対応できる設計こそが、成功のカギと言えるでしょう。
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まとめ:洗面所の快適さはコンセントで決まる!
洗面所のコンセントは、家づくりで意外と見落とされがちなポイントですが、毎日の暮らしや快適さに大きく影響します。必要な数や位置、高さをしっかり計画せずに進めると、後々の不便さや安全面の不安、さらには高額な増設工事に繋がることもあります。
今回ご紹介したように、家電の使用状況や家族のライフスタイルを具体的にシミュレーションすることが、失敗しない最大のコツです。さらに、家電の進化や家族構成の変化も考慮して、余裕を持った設計をすることで、将来も快適に使い続けることができます。
そして、施工業者にはなるべく具体的な要望を伝え、細かい配置まで一緒に確認することが重要です。事前の準備と少しの工夫が、長く満足できる洗面所づくりにつながるのです。ぜひ、今回の記事を参考に後悔のない家づくりを進めてください。
監修者情報
佐藤 隆(一級建築士・一級建築施工管理技師・宅地建物取引士・千葉市耐震診断士・既存住宅状況調査技術者(インスペクション))