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社長のひとり言

バックナンバー2
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 第 10 回  リフォームの善と悪

『リフォーム』   今や新築工事と肩を並べ建設業界では大きな収入源となっている工事であります。
新築工事よりは廉価でできる上、TVなどマスコミでとり上げられていることから、かなりの数の人たちが何かしらの形でリフォームというものを考えているのではないでしょうか?

メリット(善)は、家族内に老人や身体の不自由な方がいらっしゃる場合は、床の段差をなくしたり、断熱材を入れ替えて家の断熱性能を向上させたり、さらに壁を撤去して2部屋を1部屋にして広い空間にしたり・・・とその効果は実に様々です。

しかしデメリット(悪)もその影にひそんでいることを肝に銘ずることを忘れてはなりません。
TVなどで大分騒がれましたから記憶に新しいと思いますが、一部の悪徳リフォーム業者に多額の工事費を騙し取られてしまった事件が多発しました。これはリフォームの適正価格がわかりにくいというものに起因していると思われます。

それはどういうことかというと・・・
リフォーム工事は新築工事とちがって既存である物を撤去して新しいものを設置することが多い工事です。新しいものの値段はわかりますが、既存を撤去する工事費というものには、ある程度の幅をもたせることが多いのです。
撤去する物の下地や内部がどうなっているのかわからない為、たとえどんな状況でも対応できる様に余分費用を見ておく必要があるからです。裏をかえせば正規の費用以上に工事費を払っている場合もあるのです。

業者側にしてみれば後から追加費用を請求したところで、なかなか追加費をいただけないことが多い為、予め危険要因を考慮した見積りを出しておこう・・・ということになるのです。

ここが大切なところです。
本来は、見積りは危険要因を含まない正規の見積もりで出しておき、本工事以外に何らかの費用が発生した場合は、その都度、工事費を提示するのが本来のやり方なのです。
仮に、いちいちそんなことをやっていたら工事が進まない・・・という話しであれば、工事終了後、改めて精算して費用のかからなかった工事費に関しては返してもらうことも必要だと思います。

今、まさにリフォーム工事を発注しようとしている「あなた」。
見積りの備考欄に『見積り内容以外の材料や工事費は別途』と書いてありますか?ない場合、要注意ですぞ。

次回は「外構工事って本当に必要なの?」です。


第 9 回  住宅に使われる素材

皆さんは住宅に使われる材料と聞いて何を想像するでしょう。おそらく「木」や「鉄」、「コンクリート」といったところを思い浮かべる人が多いのではないでしょうか?
しかしその実態は、その他に「紙」や「ビニール」、「竹」「草」「土」「石」さらに「プラスチック」や「ガラス繊維」・・・etc 多類多様で、最近では木とプラスチックを混合した様な複雑な種類の材料も開発されており、「家」を構成する(使われている)素材は十数種類はあると思われます。

話は少しそれますが、最近食品メーカー中に食材の生産地や生産者を表示し、さらに、農薬の種類や添加物を消費者に情報開示しているところがでてきました。これは我々消費者にとっては安心して食料を購入できる要素であるのと同時に、多少その食材の価格が高くてもついつい「ブランド」的要素で購入してしまう側面が出てしまうのも事実です。が、やはり「安全」にはかえられません。

人間が生活していくうえで必要な、「衣」「食」「住」で、「食」の分野でそのような情報開示が進んでいるのにより高価な「住」の分野で建物に使われている材料の内容や、構成、成分がまったくと言っていいほど情報開示されていません。最近になって「住宅性能表示」といういわゆる家の車検証のような制度が確立されましたが、これにおいても住宅(マンションも含む)を構成する材料の生産地や素材についてはノーチェックです。(シックハウス対策はチェックしてますが・・・)とかく、建売住宅などは仕上にばかり気をつかって本体を構成する材料については何の表示もなされていません。構造躯体は「木造」です・・・というだけでは、もう許されない時代に入ってきたのではないかと私は考えます。
木造ならその木材の含水率や種類(杉なのかヒノキなのかヒバなのか・・・)も表示しなければ、購入者は納得しないのではないでしょうか?又、それをやることによって「ブランド化」し、他社との差別化がはかれるような気がするのですが・・・

このブログを読んだ工務店の社長様、どうですか?参考にしてぜひ、消費者に情報開示した住宅を建築してみてください。きっとヒットすると思いますよ・・・売れたら連絡下さい。
大丈夫。プロデュース料下さい・・・なんて言いませんから。

次回は「リフォームの善と悪」です。


第 8 回  最近の間取り事情

最近、クライアントとPLANの打合せをしていて、明らかに5、6年前と変わった・・・と感じることがあります。今回はそれを分析してみたいと思います。

1つは「リビング内階段」を御希望される方が非常に増えたということです。リビング内階段とは、玄関からホールに入り、通常廊下にある階段をなくし、リビングに吹抜の一部として階段をレイアウトするものです。メリットとしては、廊下の面積を減らしその分リビングを広くとれることと、子供が学校や塾から帰って来た時、必ずリビングを通って2階に上がる為、親と顔を合わすことが多くなる・・・といったことが挙げられると思います。
一方デメリットとしては、階段はいわゆる「吹抜」である為、冬場などはせっかくあたたまった空気が2階へと上っていってしまったり、リビングの音や声が2階へ響いてしまう・・・といった事が挙げられると思います。ただこのデメリットも、カーテンを階段の昇り口に取り付けたり、床暖房を設置するetcで改善できる為、総じてリビング内階段を選択される方が増えているのは事実です。

2つ目は、パソコンの普及に伴い、書斎(パソコンコーナー)をPLANに組み込む方が非常に増えてきました。仮に書斎を設けないまでも、リビングの一部にカウンターを造り付け、いわゆるパソコンスペースを確保するものに至っては、私のかかわっている全PLANの約8割くらいに達すると思われます。場合によってはLANを組んで全室でパソコンを使える様に徹底する方もいらっしゃいます。

3つ目は、地下室やロフトといった、いままではあまり使われることのなかった空いていた空間を有効に使うよう要求されることが多くなってきたことです。特に狭小地では、敷地の大きさに限りがあるわけですから、建物を上にのばすか、下にのばすか・・・といった必然性からきたもので自然の流れといえばその通りなのですが、特筆すべきはその用途です。
以前は地下室、ロフトといえば「収納」の代名詞的存在でしたが、今や完全防音のカラオケルームや大スクリーンのあるシアタールーム、はたまたゴルフの打ち放しスペース・・・etc、本当に充実したスペースとなっております。

我々建築士が皆様の生活に潤いをもたらす環境作りのお手伝いができている・・・と実感する瞬間でもあり、PLANをしていても楽しいのですが、問題はそのコストです。空間が広くとれればそれに伴い施工範囲が広くなるのでコストUPになるのはあたりまえなのですが、仕上げの施工を省く・・・などしてさほどコストアップせずにする方法などがあります。この辺りは信頼できる建築士や工務店とよく相談された方がよいでしょう。
くれぐれも「『ハリーポッターと秘密の部屋』に出てくる様な地下室を設計してください・・・」とは言わないで下さいね。

次回は「住宅に使われる素材について」です。


第 7 回  構造計算書の偽造に関する問題

今回は予定を変更して、今問題となっている建築士による構造計算書の偽造に関する問題について少しお話ししたいと思います。

まず、建築基準法の第一章の第一条の条文を紹介します。
「この法律は、建築物の敷地、構造、設備及び用途に関する最低の基準を定めて、国民の生命、健康及び財産の保護を図り、もって公共の福祉の増進に資することを目的とする」
さらに建築士法の第一章の第一条には、
「この法律は、建築物の設計、工事監理等を行う技術者の資格を定めて、その業務の適正をはかり、もって建築物の質の向上に寄与させることを目的とする」
とあります。
内容としてはあたりまえのことが書かれているのですが、よく見ると、「最低の基準を定めて」とあります。つまり細かい法的内容は全て最低の基準であり、強度や設備内容についてはその上のレベルで設計、施工されてしかるべきものなのです。

ところが今回の場合、最低の基準より低いレベルでの設計が行われてしまったのです。国土交通省などの発表では震度5強程度で建物が倒壊する危険があるとされていますが、場合によっては建物自体の自重(死荷重)に柱や梁が耐えられずに自ら倒壊する可能性もゼロではないと思われます。

ではなぜ今回の様なことが起こってしまったのでしょうか?問題の建築士の話では「業務の簡素化」と言っていますがそれだけでしょうか?現在は何でも競争の社会です。マンションもその工事価格をおさえるべくして過酷な競争がくり広げられております。安くて良い物を供給できるならよいのですが、「安かろう悪かろう」という世界も少なからずあるのも事実です(もちろん全てがそうであるとは限りませんが)。今回のことを教訓として我々建築士が今一度、業務について見つめ直し「国民の生命、健康」の鍵をにぎっている責任ある仕事についているという認識を強く持つべきだと思います。

そして最後に、私が今回の件で一番強く感じたことは、強度の足りない建物そのもの(ハード)の問題よりも、そこにお住まいになっている方々の心のケア(ソフト)も重要な問題として行政で取り組んでいただける様に強く希望します。


第 6 回  癒し(いやし)住宅

今、世の中は「癒し系〜」というのが流行していますが、この癒し系の究極は住宅(家)ではないかと私は思います。考えてみて下さい。一日中ハードな仕事をしてくたくたで我が家に帰って来て、テレビのスイッチをつけて、ソファに身をまかせる瞬間、「ほっ」としませんか?
例えば、そこに大好きなペットがお出迎えに来て、膝に乗ってきたり、釣り好きな人であればお気に入りの釣り竿が飾ってあるのをながめたりすることでさらにリラックスできるのではないですか?

以前、私の事務所に依頼のあった話で(実際に建築されました)、とにかく車大好きなクライアントで、「今はアパートに住んでいるのだが、お気に入りの車が雨にぬれていていたたまれないので、寝室付きのガレージを設計してほしい」というものがありました。
つまりガレージを中心として人間の居住スペースは付属的なものでいいという依頼です。家のどこにいても車が見える様にするといったこだわり様で、プランも大変なものでしたが、完成した家にクライアントは大満足されて「家に帰ってくるのが楽しみになった」とまで言っておりました。

これを機に、私が深く考えさせられたのは、人はそれぞれこだわりを持って生活をしていて、そのこだわりを満足、満喫するためにがんばれる訳で、二日酔いでも早起きして満員電車に乗って会社に行けたりするのではないでしょうか?

車好きの皆さん、愛車が雨にぬれて泣いてませんか?
ペット好きの皆さん、ペットが楽しめる家になっていますか?
ゴルフ好きの皆さん、自分の部屋でおもいっきり素振りをしてみたくはありませんか?
奥様、それらが満足されれば、旦那さんはきっと早く家に帰ってくると思いますよ・・・

次回は「最近の住宅の間取り事情」です。


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